起業の科学。起業が成功する3つのポイント

起業の科学。起業が成功する3つのポイント

 

自分の店をもちたい。はじめたい。夢や目標をもつことは素敵なこと。けれど、何の準備も計画もなしに「えいや!」って起業をしても、失敗する確率のほうが高いことはわたしが言うまでもないでしょう。

 

ここでは、これから自分の店をもちたいあなたに起業が成功する3つのポイントをお教えします。

 

起業で成功するための3つのポイントは

 

・まず需要ありき
・ライバルが存在するか
・お客様があなたに共感できるか

 

です。

 

 

 

【その商品に需要はあるか】

 

 

ずばり、あなたが扱う商品にお客様はいますか。需要ありますか。売れますか。

 

起業といえばビジネス(商売)です。ビジネスは、あなたの扱う商品やサービスをお金を出して欲しがる、買ってくれる人がいなければ成立しません。ビジネスはセールス(販売)ありき。そもそも店舗に人が来ても必ず買うとは限らないのがホビーショップです。

 

たまに「俺がこれだけ好きなんだから、きっと他にもたくさんお客さんはいるはずだ」と脳内で想像しちゃう人がいます。それ危険です。黙っていてもお客様はやってきません。

 

ニッチであればニッチであるほど良いと考える人もいますが、商品がニッチすぎても売れません。

 

あくまでも数字で判断するようにしましょう。参考になるのが、矢野経済研究所のオタク市場調査。あなたの扱う商品の市場が伸びるのか、縮むのか、データで確認しておきます。

 

>>店舗で買いにくい商品ではないか

 

美少女フィギュアのように店で買うのが恥ずかしい商品は、インターネットで売れたとしてもリアル店舗ではあまり売れない可能性があります。そもそも店に来ないかもしれません。

 

さらに店を知ってもらうために、ツイッターのようなSNSで「俺、○○で買ったよ!」と画像つきでアピールできる商品か、どうかも重要です。

 

>>利益は残るか

 

売れたとしても利益が残るかどうか。どんなに売れても利益が残らなければ意味はありません。

 

お店を続けるには家賃や光熱費、通信費、生活費が必要です。店の家賃が月10万円として、利益率20%の商品なら月に最低でも50万円の売上がなければ家賃だって払えません。

 

売れる、かつ利益が残る商品か。これ大事。

 

 

 

【ライバルは存在するか】

 

 

これまた「この地域はライバルがいないから、俺の一人勝ちだぜ!」と考えるオーナーがいます。確かにそうかもしれませんが、逆に考えればライバル店も出現しない、または生き残れないほど枯れている、お客様が存在しない地域なのかもしれません。

 

あなたと同じ商品をあなたよりも大量に安く扱う強力なライバルがいるのも考え物ですが、まったくライバルや関連するお店(本屋、古書店、カードショップ、おもちゃ屋)が存在しない地域も注意が必要です。

 

大きなチェーンなどのライバルがいれば戦い方も考えなければいけません。ソニーの井深大さんは設立式の挨拶で「大きな会社と同じことをやったのでは、我々はかなわない。しかし、技術の隙間はいくらでもある」とおっしゃっています。

 

個人店は大手の真似をしてはいけません。個人店こそ一点集中の戦い方をします。

 

一点集中といえば、フェイスブックも同じです。まず1校に絞り、全学生の75%以上がユーザー登録するまで次の学校に行かないという徹底ぶり。ホビーショップであれば、扱う商品とお客様を絞り「うちが地域で一番」と言える個性(強み)を身につけます。

 

 

 

【あなたにお客様が共感できるか】

 

 

起業や開業で大切なのは、あなたがその商品を好きか。あなたがその商品を売りたいか。広めたいか。そんなあなたにお客様が共感できるか、です。

 

同じ商品で価格も変わらなければ、お客様があなたのお店で買う理由はありません。たとえあなたの店が遠くても、価格が高くても店に来て買ってくれる理由が必要です。

 

店主であるあなたの商品知識が深い。技術がプロ並み。大会で優勝したことがある。話があう。商品についてよく勉強している。お客様はそんなところに共感します。

 

あとは、お店の特長を一言で表せるようにします。

 

人はなぜ、検索エンジンのグーグルを使うのでしょう。それは検索したキーワードに関連した答えをちゃんと表示してくれるからです。

 

そのためにも、あなたはあなたの店の特長を一言で表すことができるようになる必要があるのです。

 

 

 

【ホビーショップは起業でなく開業】

 

 

ちなみに起業とは、新しく事業をおこすこと。創業。開業とは、ある事業を新たにはじめること。つまり、商品やサービスを一から考えるのが起業。メーカーの作った玩具を問屋から仕入れて売るのは開業です。ホビーショップは後者になります。すでに存在する市場を狙うのであれば、スモールビジネスともいえます。

 

なかには相模原市のデフォルメグッズ専門店「デフォルメ屋」さんのように、問屋から玩具を仕入れつつ、自分で同人グッズといった商品を作って売っているお店もあります。「ここでなら買える」と「ここでしか買えない」のあるお店で、起業と開業のいいとこどりですね。

 

 

 

【皆に好かれようとするからストレスが発生する】

 

幸福な王子

 

ホビーショップも接客業でありサービス業です。だからといって、すべての人と仲良くしようとする、皆に好かれようとするとストレスが発生します。

 

店主や店員は、すべての人に好かれる必要はありません。またすべての人と仲良くすることもありません。

 

あなたが仲良くする、好かれるのはあなたの店で買ってくれる人。あなたの店を応援してくれる人だけでいいのです。お店なのですから。

 

アイルランド出身の文人オスカー・ワイルドによる子供向けの短編小説「幸福な王子」があります。ある街に、若くして死んだ王子の銅像が立っていました。銅像の両目は青いサファイア、腰の剣には真っ赤なルビー、体は金箔で包まれていました。

 

像には王子の魂が宿っていて、渡り鳥のツバメに「貧しい人たちに宝石を届けてほしい」と頼みます。体中の宝石と金箔を配ってしまった王子の像はみすぼらしくなりました。南の国に行きそびれたツバメも弱って死んでしまいます。

 

街の人たちは王子の銅像を「汚い銅像だ」と溶鉱炉で溶かしてしまいました。

 

王子が街の人に配った宝石を「あなたの時間」と考えてみましょう。お店なら来た人すべてにあなたの時間を使っていたら、本当にあなたの店を応援してくれる大切なお客様に時間を割くことができません。

 

誰にでも宝石を渡していると、本当に大事な人に宝石があげられません。どうでもいい人(買わない、買わずに長居する、マナーが悪い、ルールを守らない等)に好かれようとしなければ、変に我慢することもなくなります。人間関係のストレスも軽減されるでしょう。

 

 

 

【まとめ】

 

 

いきなり開業して、需要・ライバル・共感の3つのポイントを満たすのは困難です。

 

まずは自分の好きな商品をインターネットで売ってみたり、ブログやツイッターで情報発信してみましょう。まず副業からスタートします。

 

本業(定職)があれば収入は安定します。対して副業であれば好きなことが好きなようにできるし、失敗してもダメージは少ないうえ、次を試すことができます。そのうえ自宅なら固定費もかかりません。

 

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