マンガ 自営業の老後
【自営業のメリットとデメリット】
自営業のメリットは
・定年がない
・年をとっても小銭が稼げる
・死ぬまで。自分が引退を決めるまで働ける
などがあります。
けれど、一方でデメリットもあります。
・収入は不安定
・儲かる保障はなし
・退職金もなし
です。
ないないづくしの自営業。そう、ホビーショップの店長だって自営業です。売り上げがなければ無職と同じ。廃業が待っています。
好きなことをしているから。なんとかなるさ。つい目をそらしてしまう現実。けれど、ある日とつぜん正体不明な不安がアナタを襲います。
このままで大丈夫だろうか。こんな状態で病気でもしたらどうなるの。老後はどうしよう。
実は正体不明の不安の正体は「知らない」から起きています。わからないから不安になる。わかれば不安にも対処ができるのに。
【マンガ 自営業の老後あらすじ】
イラストレーター歴25年の上田惣子(うえだ・そうこ)さんは53歳。雑誌や書籍でイラストや漫画を描いてきました。
ある日、じわじわと仕事が減ってきました。年収が半分になり、絵柄を変更するなどしてあの手この手を試してみたものの、とうとう年収が1/3以下に。そんな時、書店に行って気づきます。
自分が関わった本が1冊もない。
お金がないのも辛い。けれど、必要とされなくなったのはもっと辛い。このとき、上田さんは自分の今を自覚しました。
正体不明の不安に押しつぶされそうになった上田さん。知人の編集者から「自営業者の老後」をテーマに本を書かないかと打診されます。
本を書くために何人かのお金のエキスパートに会いに行く上田さん。自営業者の老後に明るい未来は果たしてあるのでしょうか。
【自営業者の老後の備え 年金について】
死ぬまでもらえる保険は公的年金しかない。
けれど、自営業者には年金未納者が多く、38%の人が払っていません。
税に無知な人が無年金です。なぜなら国民年金は節税にもなるからです。
さらに平成28年11月にできた年金機能強化法という法律によって、年金の受給資格を得られる納付期間が25年から10年に短縮されました。
それだけでなく、国民年金は老齢基礎年金以外にも障害を負ったときに支給される「障害基礎年金」と、死亡したとき残された家族に支給される「遺族基礎年金」もついてきます。
国民年金を払っていない自営業者さん。
平成30年9月までは後納制度があり、いまなら5年さかのぼって年金が支払えます。いますぐ区役所の国民年金課にいきましょう。
【その他の年金】
この本では「確定拠出年金」と「小規模企業共済」も紹介されています。
とくに小規模企業共済は自営業者のみ加入できる特別なもの。経営者が廃業したときの退職金代わりになるもので、掛け金は全額所得控除で予定利率も高くなっています。
ただし、廃業以外で解約する場合、掛け金納付月数が20年未満の場合は元本割れになるので注意が必要です。廃業は大丈夫。
【まとめ】
お金のことをちゃんと考えることは、未来の自分を助けることでもあります。
開業前、開業後のどちらでも必読の書です。