あなただけのUSPをもとう
【USPとは】
売れるお店には、USP(ゆーえすぴー)があります。USPとは、ユニーク・セールス・プロポジションの略。
あなたの店だけの個性、独自のウリ、特徴、魅力です。
同じメーカーの商品を問屋から仕入れるホビーショップの場合、商品だけでライバル店と差別化するのは難しい一面があります。
けれどライバル店と差別化ができなければ、あなたのお店はその他のお店と同じで埋もれてしまうだけ。
まんがで身につくランチェスター戦略によれば、繁盛する店には「あの」があります。あなたの店が「あの」何々と言われるお店と認知されれば差別化は成功です。
わたしのお店も、新品の美少女フィギュア専門店という他のライバルが真似できない、真似しにくいUSPがあります。
【何でもあります!は、何もないと同じ】
飲食店で「うちの店は何でも美味しいよ」と言われたことはありませんか。ホビーショップでも「うちには何でもあるよ!」と言うところがあります。
それはありえません。
とくにホビーショップの場合、すべての人を満足させる品ぞろえをすることは不可能です。
すべてを揃えようとすれば商品を置く場所も必要になります。商品数もたくさん仕入れなければいけません。
個人店は一つだけ誰にも負けない超専門店であるべきです。何でも屋の八方美人は大手チェーンに任せておきましょう。
【USPを決めたらブレずに徹底的にやる】
たとえば美少女フィギュアという商品。この商品にも「欲しい!」という顧客のニーズ(需要・欲求・必要性)があります。
フィギュアに限りませんが、顧客ニーズがあるから物が売れるし、顧客ニーズがなければ物は売れません。
また、たとえ顧客ニーズがあっても製品である以上、同じ物がいくつも存在すれば「どこで買う」「いくらで買う」という選択肢は顧客にあります。
同じ美少女フィギュアなら、安いところで買おうと考えます。けれどライバルと同じことをしてもダメ。個人店は大型店(大手チェーン店)と価格で競争しても勝てません。
そこで差別化。USPが重要になってきます。
どこの問屋で仕入れても同じ値段のフィギュア。そのフィギュアでライバルと差別化している店があります。それは相模原市のホビーショップ「デフォルメ屋」さん。ちびキャラグッズだけを専門に扱い、強烈でライバルが真似のできない個性(USP)を生みだしています。
このように誰がどこで仕入れても同じ商品だって、ブレずに徹底的に。圧倒的な品ぞろえや売り方、宣伝方法をすればUSPになることを忘れないでください。
他にも、猫グッズ専門店は日本各地に存在します。夏目友人帳に登場するニャンコ先生のグッズばかり集めたお店があれば、わたしもぜひ行きたいと思います。
【あなたの店のウリは何ですか】
あなたの店のウリ(USP)は何ですか?
「わからない」という声が聞こえてきそうです。ウリ、特徴とは魅力ともいえます。もしかしたら、店長であるアナタに魅力があるのかもしれません。
お店をはじめれば、何度も買ってくれる常連さんがつきます。その時、「どうして、うちで買ってくれるのですか」と素直に聞いてみましょう。その魅力をまた徹底的に伸ばすよう努力すれば、店はさらに売れるようになります。
開業前なら、あなたの友達や知人、家族に「あなたの強いところ」「すごいところ」「魅力的なところ」を聞いてみてください。
【アニメショップ、アニメグッズの店を始めたいんです!】
わたしのブログは「アニメショップ 開店」「アニメグッズの店をはじめる」といった検索キーワードで、よく訪問されています。
そのたびに思うのは、アニメショップやアニメグッズというくくりでは大きすぎるということ。
グッズといっても、コミック、ラノベ、フィギュア、CD、DVD、BD、ポスター、クリアファイル、バッジ等、何百・何千・何万種類も商品が存在します。
商品の種類が多ければ、商品を並べる・置く場所も必要。その分、面積の広いお店が必要になり、家賃もとうぜん高くなります。
しかもアニメ作品の多くは3ヶ月で放送が終わり、顧客ニーズもどんどん移ります。どんなに放送中は人気があっても、放送が終わるとパッタリと関連商品が売れなくなるのです。
商品の種類が多ければ、顧客ニーズを読むのも困難になり。店内は在庫の山。
そこでアニメショップやアニメグッズの店ではなく、フィギュアならフィギュアの専門店になりましょう。
商品の種類を絞り、圧倒的な数で強烈な個性を作るほうが目立つし、生き残れる確率は高くなります。
【アニメイトに勝てますか】
アニメショップ、アニメグッズの店をやりたいという方に質問です。
「あなたの店は、アニメイトに勝てますか」
アニメイトでなくても、とらのあな、メロンブックス、らしんばん、ゲーマーズ、ボークス、コトブキヤに勝てますか。
資本力、知名度、店舗面積、商品数、ポイントカード、オリジナル特典など、個人店が正面から戦って勝てる相手とは思えません。
同じ商品を扱う以上、価格以外で何らかの差別化ができなければ個人店は大型店に勝てないのです。
そのための差別化(USP)です。
小が大に勝つには差別化。一点突破が鍵になります。
【強みをみつける自己診断ツール】
それでも自分の強みがなかなかわからない。そんな人におススメなのが、自己診断ツールのストレングス・ファインダー。
トム・ラス著「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」を購入すると、専用コード番号が付いています。専用コードを入力すれば、ウェブテストと診断結果を見ることができます。
ストレングス・ファインダーでは34項目の中からあなたの上位5つの強みが教えてもらえます。
自分の強みと弱みを客観的に知ることは何歳になっても大切です。
【USPの作り方】
個人のホビーショップで強烈な個性(USP)がなければ開業しても成功は難しいと考えます。
どこのお店に行っても同じ商品ばかりなら、お客様があなたの店にわざわざ行く必要はありません。
そこでUSPのみつけかた、作り方をお教えします。以下の6つの流れになります。
・好きなことをみつける
・好きなことを続ける
・好きなことで情報発信する
・好きなことが得意になる
・得意を強みにする
・強みをもった自分をブランド化する
です。
好きなことは誰かに言われなくてもやってしまうこと。寝食も忘れて没頭してしまうこと。楽しいこと、ワクワクすることです。間違っても儲かるから・・・で、好きなことを決めてはいけません。
たとえ金にならなくても儲からなくても続けられること。あなただけの「好き」をみつけてください。
あなたの最終目的は自分がブランドになること。
オンリーワンの人間になりましょう。そのために好きなことを続ける、情報発信を続けることが必要です。結果はすぐに出ません。それでも「好きなことをしているからいいか」と自分で納得できることが重要になります。
次にブログでその好きなことについて情報を発信していきます。
プラモデルを作るのが好きなら、その制作過程を画像とコメント入りで記事にします。展示会にでたら会場の様子をアップしてもいいでしょう。美少女フィギュアが好きなら購入したものをレビューします。コスプレイヤーを撮影するのが好きなら、撮影した画像やカメラについてのうんちく、上手に撮影する方法を書きます。
好きなことで情報を発信していると、とうぜん得意になります。情報も集まってきます。あなたはその分野で有名人になっていきます。得意になれば強みになります。
最終的に強みをもったあなたはブランド化するのです。