お金をかけずにマスコミにとりあげられるユダヤ式PR術
(株)メディマックス取締役CEO 立川光昭さんの「お金をかけずにマスコミにとりあげられるユダヤ式PR術」を読みました。
インターネットが普及して約20年。いまは小学生がスマートフォンを持つ時代。なによりインターネットを使った宣伝は金がかかりません。
けれど、リアル店舗の集客や宣伝はインターネットにかぎりません。チラシ、雑誌、ラジオ、フリーペーパー、テレビといったローカルでアナログな方法も絶大な効果があります。
この本では、いかにお金をかけずにマスコミにとりあげてもらうか、が学べます。
【対価をそろえるという考え方はビジネスにも共通する】
人に何かを頼む。ビジネスでいえば交渉するときに必要なものが「対価」です。
対価といってもお金にかぎりません。物々交換だっていいんです。相手があなたの提示した対価に納得さえすれば。
相手に納得してもらえる対価をわたすためには、相手が何を欲しているか、相手のメリットは何かを第一に考えなければいけません。
交渉とは、あなただけが得をすることではありません。あなたも相手も得するのが本当の交渉です。
重要なことなのでもう一度書きます。
交渉は、相手にとってプラスのメリットがなくてはなりません。
だからこそ「対価をそろえる」ことを忘れないでください。
【支払う対価はお金とはかぎらない】
この本の中では、お金でなく物やサービスを提供することで芸能人を使う方法がいくつか紹介されています。
・定期的に髪をカットするかわりに店のCMに出演してもらう
・店の商品をプレゼントするかわりに、店のイメージキャラクターになってもらう
など。
ホビーショップであれば、店のイメージキャラクターやホームページのトップバナー(看板画像)をイラストレーターに描いていただくのもいいでしょう。
この場合の対価はお金ではありません。たとえばアクセス数の多いブログやホームページのトップ画像に掲載すれば、イラストレーターにとっては自分の絵の宣伝になります。
【無料の物にも価値がある】
実はあなたが知らないだけで、無料の物でも価値があります。
・美味しいラーメンが提供できる
・インターネットでは買えない商品の在庫がある
など、世間に知られていない価値です。
たとえば、アナタにも価値があります。自分の価値を知っていれば、おのずと相手に支払う対価(メリット)もわかるでしょう。
【まずローカルを狙え】
宣伝というと全国紙や全国ネットのテレビ放送をイメージする人がいます。けれど、ちょっと考えてみてください。
あなたのお店に来て、何度も買ってくれるリピーターのお客様は地域の人です。
もちろん、テレビを見て沖縄や北海道から静岡県に来てくれるお客様もいるでしょう。
ディズニーランドやUSJならいざ知らず、個人のホビーショップが大切にすべきは何度も来て、買ってくれる地域のお客様であることを忘れてはいけません。
【ホームページはインフラである】
テレビや雑誌、フリーペーパーであなたの店の存在を知った見込み客。
次に見込み客がする行動は、インターネットの検索エンジンを使ってあなたの店の場所、営業時間、定休日などを調べます。
そのとき、店の名刺であるホームページがあれば来店してもらえる可能性は高くなります。
ホームページは店のインフラ。必ず持ちましょう。
【自社の特徴は、客獲得に必要な条件】
マスコミにプレスリリースを送るとき、あなたの店の特徴を伝える必要があります。
ホビーショップで「うちは、なんでもそろっています!」と言えば、「何にもないな」とバレます。飲食店で「うちは、すべてのメニューが美味しいよ!」も信用されません。
ミニ四駆なら県内一の在庫があるよ!
MTGなら任せて!
海外製のスケールプラモデルが得意です!
自社の特徴は、お客様の獲得に必要な条件と同じ。何か一つでかまいません。あなたの店の「コレ!」を作ってください。
【まとめ】
どんな商売にも言えることですが、商品を3としたら売る努力を7しなければいけません。売る努力とは、宣伝・集客・販売のこと。
この本を読むことで、交渉における対価の重要性、テレビにとりあげられるメリットとデメリット、テレビに取り上げてもらえない業種、プレスリリースの書き方などがわかります。