ただのオタクで売れてない芸人で借金300万円あったボクが、年収800万円になった件について。
僕らの会社、吉本(吉本興業)の文句を言うやつは絶対に売れないよ。だって吉本という、同じ環境で売れている人が山ほどいるんだから。理由はそこじゃないだろう?
愚痴を言うということは、その出来事自体を自分の中で解決もしていないのに、うやむやにしているんだよ。
愚痴なんて言ったって、何も始まらないんです。どう考えても解決の方向にはむいていません。ならば愚痴、文句は言わずその物事が一体どうすれば解決するかを考える。そっちの方が建設的なんです。
(出典 小学館 天津・向 清太郎著 ただのオタクで売れてない芸人で借金300万円あったボクが、年収800万円になった件について。)
いま「ドキっ」とした、そこのあなた。ドキっとしなかったあなた。少しキーワードを変えてみますので、以下の文章を声に出して読んでください。
・俺の店は田舎にあるから売れない
・俺の店はわかりにくい場所にあるから客が来ない
・買わない客しか来ない
・ネットのほうが安いから、実店舗では安くしないと売れない
・この商品が売れないのはメーカーが悪い
そこのホビーショップ店主のあなた、愚痴っていませんか。文句いってませんか。口に出していませんか。ツイッターに書き込んでいませんか。
田舎にあるから売れない。あなたのお店がそこにあることを宣伝していますか。集客していますか。インターネットなら、ほとんど無料で宣伝・集客できますよ。店舗に人が来なければ、インターネットで売ればいいじゃありませんか。だいたい田舎に開業することを選んだのは誰ですか。
店がわかりにくい場所にあるといっても、ビルの3階にあるデフォルメ屋さんよりわかりにくいってことはないでしょ。路面店でも冷やかしの外国人ばかり両替にやってくる店だってあるんです。なによりも本気のお客様は、どんなに田舎だろうがわかりにくい場所にあろうが探してやってきます。
買わない客しか来ない。そもそも買わない人間ばかり集めていませんか。お客様を選んでいますか。売る努力していますか。
ネットのほうが安いから実店舗では売れないなら、なんで実店舗やってるんですか。ネットだけで売ればいいじゃないですか。なにより安さだけを求める人間を相手にするからクレームは増えるし、店の質が落ちるんですよ。
売れないのは商品が悪いからとメーカーに文句や愚痴をいっているあなた。確かに不良品みたいな商品もあるでしょう。でも、同じ商品をたくさん売っているライバル店はありませんか。
もしもあるなら、売れない原因は商品にはありません。売っていないあなたにあります。
【天津・向清太郎さんが年収800万円になった秘密】
よしもとのお笑いコンビ「天津」でボケを担当する向清太郎(むかい・せいたろう)さんは、好きなことを口にし続けたことで年収が800万円を超えました。
その秘密は、以下の3つ。
・自分が何を好きか口にする
・面倒なことでもすぐにやる
・味付けをする
です。
ホビーショップの開業を目指す、すでに開業しているあなたでもすぐに真似できることばかりです。
>>自分が何を好きか口にする
お店をやろうと考えるくらいのあなたなら好きなホビーがあるはずです。プラモデルですか、鉄道模型ですか、ミニカーですか、美少女フィギュアでしょうか。
とにかく好きなことを口にします。インターネットのブログやツイッターで情報発信をします。すると同じ趣味の人があなたの周囲に集まってきます。応援してくれます。
向さんは4コマ漫画が好きなことを口にしていたら、テレビ番組への出演やアニメ系のMC(司会)だけでなく、4コマの原作やライトノベルまで出版できました。
>>面倒なことでもすぐにやる
やらなければいけないことでも、面倒だから後回しにしてしまう。後回しにしてやらない結果になる。向さんは、面倒でやりたくないことでもすぐにやることにしました。
宣伝・集客効果があるのにホームページを作るのが面倒くさい。やらない。それで売上があがらないと愚痴や文句ばかりこぼしても結果は変わりません。
>>味付けをする
お芝居のダメ出し(どうしたらもっと良い味になるか)を味付けといいます。
自分のやり方でうまく行くなら問題はありませんが、うまくいっていない。行き詰っている。そんなとき、誰かのアドバイスを聞くことができるか、素直に修正できるか、そこが成功する人と失敗する人の分かれ目です。
【自分がどんな人間かアピールする】
あなたがどんな人間か。あなたが何を好きかなんて、黙っていたら誰にもわかりません。あなたから自分がどんな人間か伝えるしかないのです。
伝える方法は、インターネットならばブログ、ツイッター。そしてリアルで意外と活躍するのが名刺です。芸人の世界は名刺をもっていない人が多く、名刺をもっている向さんは目立ちました。さらに名刺から会話のきっかけが作れました。
名刺の裏に趣味や好きなことを書けば、そこから仕事に広がるかもしれません。ホームページやブログのURLを印刷しておけば、見てもらえるかもしれません。
すべては「かもしれません」だとしても、何もやらなければ可能性は完全にゼロです。やれること、よいと思ったことは何でもやってみるしかありません。
【空いた時間を有効に使う】
芸人は基本、歩合給。働いた分しかもらえません。ホビーショップ店長の場合、お店を24時間営業しても、お客様の相手を何時間しても、商品が売れないと利益は1円も生まれません。
向さんは休みを「仕事がない」「お金に困る」とマイナスにとらえていました。
ところが先輩から、以下のようにアドバイスされます。
・仕事がないってことは、時間があるってことだ
・その時間をお前がやりたいけれど時間のかかることに使え
・休みは自分にとって大事なインプットやアウトプットできる仕事の日だ
先輩のアドバイスで向さんはマイナス思考をプラス思考に変換しました。
それからの向さんは休みの日に漫画原作を書き、いろいろな出版社に持ち込みました。何度も何度も持ちこんで1年後、連載を手にすることができたのです。
開業を夢見ているあなた。いま会社で働いているかもしれません。けれど1日のうち、24時間ずっと働いているということはないはず。通勤中の電車での30分、帰宅して寝るまでの1時間でも、自分の夢に役立つインプットやアウトプットをしましょう。ビジネス書を読む、ブログを更新するだっていいのです。お休みの日もそう。開業するまで、行動と継続を切ってはいけません。
すでに開業しているあなた。お客様が来なくて暇かもしれません。その時間をお店のブログ更新や通信販売のページに新商品を追加することに使いましょう。POPを描いてもいい。とにかくインプットよりもアウトプット、売ることに力を使ってください。
開業しちゃったあなたは、もうすでに「やらかした人」。
もうインプットはそれほど必要ありません。店を生存させるためにも情報をインプットするより、知識をアウトプットして専門家としての地位を確立する、商品を売ることに使うべきです。
【嫌われることを恐れてはいけない】
好きなことを公言する。好きなものの情報を発信するということは、残念ながら好きな人だけを集めません。あなたが好きなものを嫌いな人、あなたのことを嫌いな人も集めてしまいます。
これは芸能人で人気ナンバーワンの男性タレントが「嫌いな男性タレント」のナンバーワンに選ばれることにも似ています。
とくにインターネットでは情報を発信する人間に絡んできたり、嫌がらせをする人間が現れがち。リアルの世界では「好き」の反対は「無視」「無関心」です。嫌いなお店にわざわざ入って「この店、嫌い」と言う人はまずいません。いたとしたらちょっとおかしい人です。一般人は嫌う手間さえかけません。ネットでもそのはずなのですが、なぜかあなたに妙に絡んでくる、何か一言いいたい人間はどうしてもでてきます。
たとえばビジネス書のレビュー。素晴らしい!と星を5つ付けて絶賛している人がいるのに「知っていることばかりだった」「役立たない」とケチョンケチョンにけなす人がいます。とうぜん星は1つ。本の内容を評価するならともかく、著者本人の人格や著者のブログ、メルマガまで個人攻撃しているものをみかけます。
わたしが思うに、彼らは自分より先に進んでいる成功者が妬ましいのでしょう。客観的な意見もなく、他人の良いところを探しもせず、できていないところ、攻撃できそうなところしか見ません。
きっと同じようなことをやって結果がでていないのだと思います。他人の足を引っ張って満足するくらいなら、自分も本を出版すればいいんです。でも彼らはしません。できません。努力をせず成功している人の姿だけをみて批判します。
向さんもアニメの仕事をするようになると、女性声優のファンから嫌われるようになりました。ファンにとっては憧れの声優と近い距離で話ができる。同じ空気が吸える。うらやましい、妬ましいのはわかります。でも向さんも仕事ですから。そこはわかってあげるのが本当のファンというものでしょう。
誰だって嫌われたくありません。それはわたしだって同じ。けれど感情が制御できない人はいくらでもいます。
そんなときの対処法は3つ。
・相手をしない(無視する)
・悪口が書いてるところに近づかない
・ツイッターならブロックする
です。
さいごにとても役立つ考え方をひとつお教えします。
あなたはあなたのことを好きと言ってくれる人とだけ付き合いましょう。あなたのことを嫌いという人間を説得したり、納得させるほど人生は長くありません。
お店なら、あなたのところでたくさん買ってくれる人を大切にする、えこひいきするのと同じです。
【まとめ】
向さんは芸能人(芸人)であること以外、わたしたちと何も変わらない人間です。そして、向さんがしたことは特別なことではありません。
・好きを続けた。好きと言い続けた
・めんどうなこともすぐにやった
・暇な時間も夢にむかって行動した
・挑戦してあきらめなかった
・復讐や嫉妬、妬みは何も生まないことを理解した
・何でも他人のせいにするのをやめた
・愚痴や文句を言わないようにした
・他人の悪口にいちいち反応しないようにした
成功法則では、もう何十年、何百年と語られてきたことです。
知っている、わかっている、で終わらせてはいけません。向さんのように行動に移すことだけが人生でもビジネスでも成功する秘訣だと教えてくれる一冊です。
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