乞客は顧客ではない

乞客は顧客ではない

乞客

 

乞客とは、乞食のような顧客のこと。

 

乞客は「こきゃく」と読みます。客とつくことから「あなたのサービスや商品を購入して対価を支払ってくれる」ことが大・大・大前提です。

 

ようは支払った金額以上の要求をしてくる、価値にはそれに見合った対価を支払う「等価交換」を知らない、有料のものを無料で手に入れようとする人間のことを乞客とします。

 

注意したいのは、ホビーショップのように店内に入ったからといって売り上げが確定しない業種です。ホビーショップのトラブルの9割は、買わない人間がもってきます。買わない客の特徴や対処法は「買わない客の特徴」をご覧ください。

 

もちろん、乞客はたくさんのお客様の一部にしかいません。ですが一人でも乞客を相手にする、野放しにすると店が荒れます。優良顧客が離れていきます。乞客には、即時かつ徹底的な対応が必要です。

 

 

 

【乞客のトラブル一例】

 

ファミレス

 

ここでは実際に店を経営している、経営していた方、ネットの知人から聞いた乞客トラブルを紹介します。

 

>>喫茶店

 

・震災のとき、計画停電で節電をする動きがあった。季節は暑い夏。気持ちだけでも明るくなってもらおうと「エアコン効いてます。冷えた店内に水だけでも飲みにきてください」とチラシを配布したら、本当に水だけ飲んで帰った。売上げはとうぜんゼロ。

 

・男性が一人で来店。紅茶を注文したあと、おもむろにバッグから弁当をとりだして食べ始めた。店主はさすがに「お客さん、それはやめてください」と注意をした。

 

>>カードショップ

 

・店に来るたび「金がない」「仕事がない」等の言い訳や愚痴ばかりの乞客がいた。

 

何時間も居座って購入するのは100円のカード1枚のみ。金がないといいながら他店で買っていたり、ネットで売買している。他の顧客とも取引しているようで、顧客が店で買わなくなった。店の雰囲気も悪くなり、乞客を煙たがって店に来なくなった優良顧客もいる。

 

店主の聞こえるところで「カードショップはオワコン」など、とうとう悪口までいうようになったので出禁にした。本人は店に来なくなったが、付き合いのある人間も乞客根性が伝染しており対応に苦慮している。

 

・人気のポケモンカード(ポケカ)。シリーズによって、カードのザラつき具合で価値の高いカード(レアリティカード)がわかることがある。

 

乞客が重視するのは、いかに金をかけずにレアリティカードを手に入れるか。そのためなら店が禁止している「サーチ行為」をする。パックを開封せず、パックの上から中身を確認・探索する。爪でひっかいたり中のカード同士を擦らせるため、外装に折れ目がついたりシワができる。

 

サーチ行為で価値のあるカードは抜かれ、残るはノーマルカードばかり。しかも残されたカードはサーチ行為で傷物にされて売り物にならない。

 

乞客が買うのはレアリティカードが入ったパックのみ。それで「俺は買っているからお客様だ!」「サーチのどこが悪い!」「残ったカードは(レアリティが抜かれたことを知らない情弱な)誰かが買う!」と胸をはる。

 

>>模型店

 

・店には来るがトイレだけ借りて帰ることが多い。あるときトイレに赤ちゃん用のおむつが放り込まれて詰まって使えなくなってしまった。店主はリアル店舗からネット通販に力を入れることを決めた。

 

>>大型商業施設

 

・大型商業施設には、トイレットペーパーを盗みに来る乞客がいる。

 

・駐車場が無料の大型商業施設では、イベントがあると勝手に自動車を置いていってしまう。

 

あるJリーグのサッカーチームのホームグラウンドには駐車場が300台程度(約900人分)しかない。そのため近くの商業施設でおにぎり1個だけ購入し、自動車を置いてサッカー観戦に行くサポーターがいる。

 

・フードコートで注文しないで席を占領する。ジュース1本で長時間居座る。

 

・個人がツイッターで「自宅周辺にできたら困る施設は何か」とアンケートしたところ、葬儀場よりも、とある有名な大型商業施設だった。

 

>>書店

 

・「子供も出入りする店に水着など性的な女性が表紙の雑誌を置くとは何事か。撤去しろ」という投書が届く。

 

店が対応せずにいると、水着が表紙の雑誌が絵本売り場などに置かれるようになった。監視カメラで犯人をみつけて店員が声をかけると罵倒された。警察官立ち合いのうえで事務所で話を聞き、その犯人は出入り禁止になった。

 

>>フィギュアショップ

 

1度だけ購入。そのあとは常連顔して何も買わずに何度も来て長居するようになる。店員や店の迷惑をまったく考えない。買えない言い訳ばかりする。

 

>>ファミリーレストラン

 

すかいらーくの創業時、ドル箱の三鷹店には週末になると暴走族がやってきて居座るようになった。一般客が怖がるため、暴走族の席を決め席の移動も禁止した。族のリーダーの自宅がわかると「他の客が怖がるからと来る前に連絡してほしい。注文も3品まで」と交渉した。

 

しばらくすると暴走族はすかいらーくに来なくなった。周辺にファミリーレストランが誕生し、口うるさいすかいらーくを避けたと考えられる。

 

>>自転車店

 

・「調子が悪い」と自転車を持ち込んでくるが、いつも財布を忘れてくる。最初から支払う気がなく、たとえ実費が必要でも支払わない。

 

・購入を考えているようなので試乗車を用意したり、セッティングのアドバイスをしたところ「量販店のほうが安いからそちらで買う」「買うつもりだった量販店では試乗車がなかったためこちらに来た」と、悪びれもせずに言った。

 

・修理と購入の見積もり依頼が来たので見積もったところ、そのあとはまったく音沙汰なし。見積りをする手間も時間もかかるのに軽い気持ちで頼んでくる。

 

>>コンビニ

 

・スマホを持っているのに「タクシーを呼んでくれ」と頼む
・両替が目的の買い物をする
・駐車場に車の灰皿をぶちまけて帰る
・駐車場にゴミや缶、ペットボトルを置いて帰る
・トイレットペーパーを盗む
・トイレの芳香剤を持って帰る
・上野の某店や地方店では、トイレで薬物を利用することがある。警察の指導でトイレを使わせない
・ペンや糊など売り場にあるものを「貸して」という
・売り物の本や新聞を勝手にコピーする
・無断駐車を注意したら仕返しで車にひき逃げされた
・小学生くらいの子供がレジに酒をもってきたので「未成年には売れない」と断ったところ、店内にいた父親が逆切れ。店員に罵声を浴びせた

 

>>弁当屋

 

弁当の万引きに悩んでいたため、YouTubeで売り場をライブ配信するようにした。すると万引きが激減した。さらに乞客とのトラブルも激減した。動画配信することで、トラブルを起こすような乞客の来店が減ったからだと店主は分析する。売り場のライブ配信をするようになってから、売上が5%以上の売上アップ。

 

トラブルを起こすような人間が来なければ優良顧客の獲得も容易と店主はいう。

 

 

 

【乞客を放置するデメリット】

 

学級閉鎖

 

乞客は放置すると増えます。他の客にも伝染します。他の優良顧客に必ず悪影響を及ぼすのです。

 

具体的には、以下のことがあなたの店におこります。

 

・いままで買っていた顧客が買わなくなる
・ずっと通っていた顧客が店に寄りつかなくなる
・店の雰囲気(空気)が悪くなる
・売り上げが下がる
・売り場が荒れる
・客質が落ちる
・万引きが増える
・接客に時間が奪われるわりに売れない

 

ゆえに乞客を放置することは百害あって一利なし。一刻も早く出入り禁止にしなければいけません。

 

 

 

【乞客の対処法】

 

売り切れました

 

乞客への対処法はひとつ。お店から出て行ってもらう。そして、二度とお店に近寄らせない。

 

方法は直接的、間接的の2つにわかれます。たとえば「迷惑なので出て行ってくれ。二度と来ないでください」と面と向かっていうのが直接的対処法。

 

大会の参加費を有料にする、デュエルスペースの利用を無料から有料にする、乞客が目当ての商品を売り場から下げる、など間接的に「来るな!」というオーラを出すものが間接的対処法です。

 

 

 

【情報とコミュニケーション不足が乞客を増やす】

 

乞客

 

あるホビーショップの店長さんがツイッターで愚痴をこぼしていました。まとめた内容は以下になります。

 

「仕入れ・発注・メンテナンス・通販を一人でやっている。スマホで商品情報をチェックするのも仕事。なのに暇だと思われておしゃべり目的で長居をされて作業や接客ができない。

 

残った作業や業務を閉店後、店内で片付けたり、自宅に持ち帰る。そのため睡眠時間を削るため睡眠不足になった。朝、起きることができず寝坊してしまう。開店時間に間に合わないことも増えた。

 

ずっとレジ前に居座られると、商品のことを聞きたい他のお客様も帰ってしまう。これまでは作業しながらおしゃべり相手をすることは失礼だと思っていたが、今後は作業も並行させていただく。冷たい対応と思われるかもしれないが理解していただきたい。

 

また小さなお子様を店内で走り回らせたり、ガラスケースを手でたたいたりするのも危険なのでやめてほしい。親に注意をすると8割が無視か逆ギレされてしまい困っている。子連れ入店を禁止にしたくはないので協力してほしい」

 

というものでした。

 

これは個人のホビーショップ。とくにお客様を大切にする店によくありがちなジレンマです。でも、その居座る人は本当にあなたのお店のお客様ですか。ほとんど商品を買わずにあなたの都合や店の迷惑を考えずに居座る乞客ではありませんか。

 

解決策は、乞客を切るしかありません。

 

困ることは困るとハッキリ表明する。情報を発信する。誰にでも良い人と思われようとすることをやめる。常連さんとはコミュニケーションをちゃんととる。迷惑行為をやめない、続けるようであれば出入り禁止にする。

 

 

 

【乞客は顧客ではない】

 

乞客

 

顧客とは、あなたの商品やサービスを利用してくださるお得意さまのことです。その点からも乞客は顧客ではありません。

 

売れないと「とにかく誰でもいいから来てほしい」「来てくれればお客様」と考えてしまいます。けれど、それでは何も改善しません。あなたのお店を食い物にする乞客が増えるだけです。

 

毅然とした態度で乞客は切りましょう。明日でなく、今日から。

 

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