鉄道模型店 元城模型

鉄道模型店 元城模型(秋田県秋田市手形山崎町9-40)

 

好きな物を売っていれば売れる。良い物を扱っていれば黙っていても売れる。残念ながら、商売はそんなに甘くはない。それはホビーショップも変わらない。

 

結果に原因があるように、開業の継続や成功という結果にも原因が存在する。

 

顧客ターゲットや集客方法、売り上げ予測などきちんと計画を立てて融資を受けたお店が秋田県秋田市にある。

 

 

ひときわ目立つオレンジ色の外壁。出店のさいに交通量や立地調査を怠らないコンビニ(ファミリーマート)の隣に位置する鉄道模型店 元城模型(もとき・もけい)だ。

 

開業には、たくさんのお金がかかる。多くの起業しようとする人が国や金融機関からの創業融資を考える。この創業融資を受ける場合には「事業計画書」を作成し、事業を成功させる見通しがあり、きちんと返済できることを創業計画書で説明しなければならない。

 

 

2017年5月4日、わたしは元城模型さんを訪問。じっさいに金融機関から450万円の融資を受けたという創業計画書を入手することに成功した。

 

 

 

【開業日を教えてください】

 

 

2011年8月28日に開業しました。

 

>>キリの良い9月1日に開業ではなく?

 

プレオープンの意味もあり、とにかく営業を始めてしまえ!とスタートしました。

 

 

 

【開業資金はいくらかかりましたか】

 

 

自己資金・融資もふくめて700万円ほどかかりました。これは家賃や敷金・礼金よりも商品の価格が高いこともあります。

 

 

 

【開業のきっかけを教えてください】

 

 

子どもの頃から鉄道模型が好きでした。

 

鉄道模型から離れたことも一時ありましたが、秋田に鉄道模型の買える店がほとんどないこと、JRの工場があること、購入金額が高いこと、利益率が良いことから鉄道模型に決めました。

 

 

 

【開業前は何をしていましたか】

 

 

とあるゲーム会社のアミューズメント施設店舗にて店長をしていました。20年の接客経験があり、売上計画の作成、商品の発注、アルバイトの管理などの業務を経験しています。

 

東京に住んでいたときは、秋葉原などのホビーショップにもよく通っていました。

 

 

 

【店の場所選びについて教えてください】

 

 

もともと店のある場所は釣具屋、携帯電話ショップが開業して潰れていました。ちょうど店舗が空いていたこと、家賃が手ごろなこと、コンビニが隣にあることから人が集まりやすいと決めました。

 

(家賃を教えていただきましたが、静岡のわたしの店と家賃はほとんど変わらず店舗の面積は約3倍。秋田、うらやましい!!)

 

 

 

【店名の由来を教えてください】

 

 

祖父も商売をしていて屋号が元城(もとき)だったので、そこに模型を付けました。

 

店の側面に「鉄道模型」と紙を貼ってありますが、たまに「模型」という文字だけ見て鉄道以外の模型を探しにこられるお客様がいます(苦笑)。

 

 

 

【定休日と営業時間の決め方を教えてください】

 

 

月曜定休を考えたこともありましたが、床屋に行けなくなるので木曜日にしました。

 

営業時間は顧客ターゲットが働いている人たちなので、会社帰りに寄ってもらえるよう夜を重視しています。午前中に役所や銀行の用事を済ましたり、秋田駅で鉄道を撮影したいのも午後からにした理由です。

 

ただし年配の方は日祝日の午前中から来られるので、平日も午前中から営業したほうがいいかな・・と考えたりもしています。

 

 

 

【問屋はどう見つけましたか】

 

 

東京の玩具の一次問屋に創業計画書(事業計画書)を片手に乗り込み、取引してほしい!と直談判しました。

 

その問屋の偉い人が同じ秋田県出身だったのは運がありましたね。

 

(ここは超有名な一次問屋で、小さな個人店は相手にされません。まさに、とみぞうさんの計画と行動が引き寄せた結果です)

 

 

 

【顧客ターゲットを教えてください】

 

 

30から60代までの鉄道が好きなひと。予想外に塗料を求めて女性客がやってきます。

 

理想のお客様は、黙ってたくさん買ってくれるひと。予約や注文をキャンセルしないひと。

 

 

 

【あなたの店の一番を教えてください】

 

 

細かいパーツの取り扱いなら秋田では負けません。

 

 

 

【接客方法について】

 

 

基本、放置です。秋田の方はシャイな人が多いので。

 

 

 

【開業に必要なものは何ですか】

 

 

とにかく計画。あとは、つめていくこと。

 

 

 

【開業前に参考にした本やブログを教えてください】

 

 

本田宗一郎、松下幸之助、ドラッカー、コトラーの著書。新宿駅最後の小さなお店ベルク 個人店が生き残るには?も面白くてオススメです。

 

ブログは玩具屋開業アドバイザー、店長(みせ・のばす)の「おもちゃ屋の始め方。」を参考にしました。

 

 

 

【お客様をえこひいきしていますか】

 

 

しています。予約を受けたり、10%割引をすることもあります。

 

 

 

【集客方法を教えてください】

 

 

リアル集客では、児童会館にメーカーからいただいたパンフレット(店名と住所入りのハンコを押印)を置かせていただいています。

 

>>自作のチラシではありませんね

 

オールカラーで画像が印刷されているメーカーパンフレットの方がお客様に刺さる(伝わる)と考えました。

 

インターネットの集客はアメブロを運営中。今後はホームページやツイッターを開始する予定です。

 

 

 

【夢や目標を教えてください】

 

 

店を続けること。大きくしたい。ただし、ハロー○ックのようにはならないよう気をつけます。

 

古物商をとって買取したり、製作代行などもやってみたい。

 

 

 

【鉄道模型が売れるイベントやタイミングはありますか】

 

 

サヨナラ運転の時は、とにかく売れます。あと地元愛なのか秋田に関連する鉄道模型はすぐに売り切れます。地方に在庫のある鉄道模型店さんと物々交換したいです。

 

 

 

【開業したい人にむけてのアドバイスをお願いします】

 

 

ヤケにならない。計画を立てる。調べる。あきらめない。継続する。

 

 

 

【まとめ】

 

 

ゴールデンウィークなのに、まるで初夏の陽気だった秋田市。

 

わたしが訪問した時も元城模型さんの入り口ドアは開放されたままでした。店主のとみぞうさんいわく「そのほうが、お客様は気軽に入ってこれますから」。

 

立地、接客、リアル集客は文句なし。5年以上、生き残っている事実で店主のやり方は間違っていないことが証明されています。

 

ただし、新規のお客様を集めて常連に育てることはお店の宿命。

 

インターネットでの宣伝・集客・販売をすれば、さらに経営は安定するでしょう。具体的には、ホームページとツイッターの開設とアメブロとの連携が必要です。

 

 

 

【鉄道模型店 元城模型 基本情報】

 

 

所在地 秋田県秋田市手形山崎町9-40
電話番号 018-893-6188
定休日 木曜日
営業時間 13-21時(平日・土曜日)、11-19時(日祝日)
駐車場 店の前に一台分(コンビニには駐車しないでください)
ブログ 秋田の鉄道模型店 元城模型いろいろ(アメーバブログ)

 

 

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