ぼくは愛を証明しようと思う。

ぼくは愛を証明しようと思う。

 

恋愛と接客は似ている。

 

まず恋愛。あなたは誰かのことを好きになる。その相手にあなたのことを好きになってもらって、おしゃべりしたり、出かけたり、映画したり、エッチする。最終的には結婚を考えるかもしれない。

 

つぎに接客。あなたやあなたのお店を好きになってもらう。そして何度も商品を購入していただける常連客になっていただく。時には何時間もおしゃべりすることだってある。食事に行くことだってあるかもしれない。最終的には、店が続くかぎり一生のお付き合いになる。

 

ね?似ているでしょ。相思相愛の関係とか。

 

でも、残念ながら恋愛にも不誠実な人間がいます。「相手のカラダだけが目当て」「自分だけが楽しければいい」「搾取してやろう」みたいな人たちです。

 

ホビーショップにも似たような人間が来ます。ただ・・・彼らの多くは、店を「騙してやろう」とか「利用してやろう」と思って来店しません。

 

純粋に「楽しみたい」という想いが根本にあります。

 

 

 

【純粋だからこそ残酷な真実】

 

 

ホビーショップに来る人は純粋に「楽しみたい」と思って店に来ます。

 

けれど、純粋ならばすべてが許されるわけではありません。

 

たとえば恋愛。相手のことをいくら好きだからといって、相手が嫌っている・迷惑しているのに付きまとったら、それはストーカー。犯罪です。

 

ホビーショップでいえば、買う気はない、買う金はないのに店に来て、そのたびに客の顔をして長居し、店主と長話し。2時間も世間話に付き合ったのに、いざとなったら「今日は金がない」「この商品、Amazonのほうが安い」と平気で口にしちゃう人。

 

店主として、人間として、誰かに好かれるのは嬉しいことです。

 

しかし、商品やサービスを売る「店」という場所にきて、客の顔をして居座り、商品を買わずに店主や店員の時間を奪う。自分は楽しいかもしれませんが、店は何も楽しくありません。

 

純粋な彼らがしていることは、とても残酷な行為なのです。

 

恋愛なら「カラダだけが目的」「自分だけが楽しめればいい」「都合のいい相手」に店がなっている状態。はっきりいって、店にとっては迷惑でしかありません。

 

いかにあなたの大切な時間を奪おうとするヤリ逃げの人を遠ざけ、本気であなたから買ってくれるお客様を引き寄せるか。

 

そこで役立つのが、ぼくは愛を証明しようと思う。で学べる「恋愛工学」です。

 

 

 

【ぼくは愛を証明しようと思う。あらすじ】

 

 

主人公は、26歳の弁理士・渡辺正樹(わたなべまさき)。

 

彼女に二股をかけられたうえ、クリスマスプレゼントに30万円のブランドバッグを貢がされます。その後、渡辺の前から彼女は姿を消します。

 

傷心の渡辺。会社の同僚の女性に引っ越しを手伝ってほしいと頼まれ、喜んでホイホイ行きます。その場で彼氏を紹介され、重い荷物を運ばされます。

 

まったく恋愛が上手くいきません。

 

そんなとき、BARで初対面の美女を15分もしないうちに口説き落とす謎の男「永沢」と彼は出会います。渡辺は永沢から女性を虜にする究極の技術「恋愛工学」を伝授されます。

 

渡辺は、恋愛工学でモテモテになれるのでしょうか。

 

 

 

【お客様との信頼関係のつくりかた】

 

 

恋愛と接客に共通しているものに「信頼関係(ラポール)」があります。

 

人は信用・信頼しないひとから物を買いません。つまり、店主であるあなたはお客様と信頼関係(ラポール)を築く必要があります。

 

ぼく愛(ぼくは愛を証明しようと思う)には、お客様と信頼関係(ラポール)を築くための心理学の強力なテクニックが紹介されています。

 

・ペーシング(ペースをあわせる)
・ミラーリング(動作をまねる)
・バックトラック(おうむ返し)
・イエスセット(イエスを積み重ねる)

 

この4つは、接客業をしていれば必ず使っているはずのテクニックなので詳細は省きます。

 

 

 

【ぼくは愛を証明しようと思う。コミック版・完結】

 

ぼくは愛を証明しようと思う。

 

コミック版「ぼくは愛を証明しょうと思う。」が3巻で完結しました。ネタバレは極力避けてビジネスへの応用法を書いてみます。

 

ちなみに原作小説とストーリーは変わっていません。わたしがコミック版でいちばん楽しめたのは、魅力あるヒロインたちが映像化されたことでした。

 

>>お店はお客様に選ばれてナンボ

 

恋愛工学を学び、力をつけた主人公の弁理士・渡辺は次々と女子を攻略していきます。もう手当たり次第。ページをめくるたびにえっちいシーンの連続です。ところが突然、壁につきあたります。スランプです。まったく女子を攻略できません。

 

成功が続いた渡辺は調子にのっていました。

 

いつのまにか自分が女子を選んでいる気になっていたのです。本当は女子に渡辺という商品が選ばれていたのに。商売でも少しうまくいくと「これが俺の実力」と勘違いする人がいますが、あくまでもお店はお客様に選ばれてナンボの世界。謙虚であること、努力することを忘れてはいけません。

 

ただし、店主も商品であるからこそ絶対に安売りしてはいけません。

 

相手によっては売らない、切る、相手にしない、他店に行ってもらう、という選択をしなければならない時もあるのです。

 

>>Aクラス以上とだけ付き合おう

 

Bクラスの女子を攻略することが簡単になりすぎてしまった渡辺は次のステージに進みます。自分を安売りせず、狙った極上女(AクラスまたはSクラス)を一本釣りすることに挑戦しました。ちなみにSクラスはファッションモデルや芸能人です。

 

ビジネスなら、買ってくれるお客様がAクラス、いつも買ってくれるお客様がSクラスといえるでしょう。買わないのに何度もやってくる、暇つぶし、会話だけが目的のBクラス(困ったちゃん)は相手にしてはいけません。

 

けれど、AクラスやSクラスのお客様を大切にすると皮肉なことにBクラスの来客が増えます。売れているお店、顧客を選ぶ店は魅力があるから。

 

Sクラスの極上女を手に入れた渡辺は女に選んでもらう側から選ぶ側にまわっていました。同じように売れているお店、儲かっているお店は付き合うお客様を選ばなければいけません。

 

>>都合のいい店になるな

 

この作品に登場する女性たちの多くが自動迎撃システムをもっています。自己防衛といえるでしょう。渡辺は恋愛工学を駆使し、それを破っていきます。

 

女性は自分の価値をわかっています。変な男の相手をしてダメージを負いたくもありません。そのため、言い寄ってくる男性が「信用できるか」「自分を大切にしてくれるか」「カラダや金銭が目的ではないか」を厳しくチェックします。

 

わたしは店も女性たちと同じ自動迎撃システムをもつべきだと考えます。

 

買わないけれど暇つぶしにつきあって。
買わないけれどオシャベリ相手をして。
買わないけれど商品を見せて。
無料で何かを寄こせ。

 

商売でいえば、上記の彼らはすべてBクラスです。あなたはBクラスを相手せず、AクラスやSクラスの接客に時間を使わなければいけません。

 

 

 

【まとめ】

 

ぼく愛コミック版には原作小説(同題)があります。

 

内容は2巻までほぼ同じですが、細かい設定の説明がされているので、コミックのあとに原作を読むとさらに楽しめます。コミックは4巻くらいまで出そうなので、原作を読んでしまうとラストがネタバレになってしまうところが悩ましいところ。

 

わたしが言えることは恋愛も接客も基本は同じ。相手に好かれ、相手に喜ばれ、相手に信頼されなければいけません。

 

どうも最近、売れないのに会話ばかりで時間がなくなるな・・と感じているあなたにおススメの作品です。

 

 

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