チーズはどこへ消えた?
【チーズはどこへ消えた?とは】
1998年にアメリカで出版され、全世界で累計2400万部を超えるベストセラー。日本では2000年に扶桑社から発売され、累計400万部以上も売れています。
IBM、アップル、ベンツなど世界的に有名なトップ企業が社員教育に採用しています。
人はうまく行っている時、つい油断をします。変化を恐れます。
医学博士・心理学者スペンサー・ジョンソンの「チーズはどこへ消えた?」は、とてもシンプルな物語。わたしたちが人生で求めるもの。この本では、仕事、家族、財産、健康、安定などを「チーズ」に。チーズを求め探し回る場所を「迷路」としています。
この本は、変化は起きること、変化を予期すること、変化にすばやく対応すること、変化を恐れないこと、変化しなければ破滅すること、変化を楽しむことを教えてくれます。
【チーズはどこへ消えた?あらすじ】
あるところに二匹のネズミと二人の小人がいました。彼らは生きるためにいつも迷路でチーズを探していました。チーズは食料であるとともに、彼らの幸せでした。
二匹のネズミの名前は「スニッフ」と「スカリー」。二人の小人の名前は「ヘム」と「ホー」。
彼らは毎日、ジョギングウェアとランニングシューズを身に着け、自宅を出るとチーズを探しに迷路に向かいました。
ネズミと小人。彼らはそれぞれの探し方でついにチーズステーションCでチーズを見つけます。
悲劇は突然やってきました。チーズステーションCのチーズがなくなったのです。
ネズミの二匹はすぐに次のチーズを探しにでかけました。しかし、二人の小人はなかなかチーズがなくなったことを認めることができません。
・ここで待っていれば、またチーズは戻ってくるさ
・こんなヒドイことがあっていいはずがない!
・チーズがなくなった真相を究明すべきだ
そのころチーズを探し回っていた二匹のネズミは、チーズステーションNで大量の新しいチーズをみつけていました。
悲観にくれ、いっこうに動こうとしないヘム。新たなチーズはもう見つからないかもしれないと恐怖するホー。このままではいけないとホーは一人でチーズを探しにでかけます。
さて二人の小人、ヘムとホーは新たなチーズをみつけることができるでしょうか。
【ホビーショップのチーズはどこにある】
ホビーショップのチーズとは何でしょう。ズバリ、売上げ(利益)です。売れれば幸せだし、生きていくことができます。お店を続けられます。
わたしは、10年ほどリアル店舗を経営してきました。そのあいだに様々な変化を目にしてきました。
・中国人観光客(インバウンド)による爆買い
・消費税のアップ
・原料費、中国における人件費高騰によるフィギュアの定価と仕入れ値のアップ
・メーカーによるネット直販への参入
などなど。
2500円という買いやすい値段のフィギュアが倍以上に値上がりをして、中心顧客だった高校生、大学生もこれまでのように買うことができなくなりました。
小さな変化としては、ずっと通ってきてくれていた常連さんが、ある日ぱったり姿を見せなくなったり。
そのたびに仕入れる量を調整したり、商品の取扱いをやめたり、変化に対応してきました。チーズを手に入れるためです。
【変化は起こるもの。変化を楽しもう】
任天堂のファミコンソフトにスーパーマリオブラザーズがあります。魔王クッパにさらわれたピーチ姫をマリオが救出に向かう内容です。あなたはマリオになります。
マリオが進んでいくと、魔王クッパの手下の毒キノコや亀がむかってきます。マリオは彼らに触れると死んでしまうため、ジャンプしてやりすごします。途中、アイテムを手に入れてパワーアップ。敵を蹴散らします。
さて、ここであなたに質問です。
もしスーパーマリオブラザーズで敵キャラが出てこなかったら、おもしろいですか。
ただルートを進むだけ。何の障害も罠もありません。とにかく進んでいけばピーチ姫が待っています。始めれば必ずハッピーエンドが待っています。
おもしろくないですよね。
これ、経営や人生にもいえること。逆境もあれば苦労もある。うまくいかないなんてしょっちゅう。
それでも売れれば「やった!売れた!」と嬉しいし、常連さんとの会話は楽しい。「ただ商品を並べれば売れる」なら自販機だって、ロボットだっていい。
変化は起こるもの。ならば変化を楽しむほうが前向きです。後悔したって先には進めないのですから。
【まとめ】
金、恋人、名声。チーズは人それぞれ。あなたにとってのチーズは何ですか。
わたしは定期的にこの本を読んで「自分」をリセットしています。
おごる心、油断する気持ち、変化を恐れるマイナスの自分に、気づきと変化を楽しむことを与えてくれる一冊です。