ホビーショップはPOPで売る
【POPとは】
POP(ポップ、ぴーおーぴー)とは、Point of purchase advertisingの略語。POP広告とも呼ばれます。
おもにリアル店舗の売り場で、商品の紹介のために貼られている広告(文章)です。
【POPの重要性】
どんなお店にもいえることですが、お客様は「売り込まれる」「売りつけられる」ことが大嫌い。ゆっくりじっくり商品を選びたい。必要ならば店員を呼ぶし、質問をします。
かといって、まったく売り込まなければ売れません。そこでPOPの登場。商品付近にPOPを貼り付けることで、お客様へ無言のセールスをしてくれます。
売れる店にはPOPがある。
これ真理です。
【お客様は買う必要性を感じないから買わない】
この記事を書いているのは平成29年(2017年)。いまの日本には欲しい物があまりありません。人はみんな多くの物をもっているから。
テレビも洗濯機も掃除機も珍しくなくなりました。海外からどんどん安い製品が入ってきています。もう、人は欲しいものがあまりないのです。
買わない理由のひとつに「買う理由や必要性を感じない」ことがあります。どうして買う必要があるのか、知らない、気づかないからお客様は欲しくならないのです。
【POPで商品の魅力を伝えよう】
あなたはガンプラ専門店の店長です。ここに価格は手ごろで、初心者にも作りやすく、ファンからの評判もいい。これぞ主役機というガンプラがあります。あなたならどう売りますか。まさか値札に「商品名」と「価格」だけ書いて終わりですか。
それでお客様は欲しくなるでしょうか。なりません。わたしなら値札とは別にPOPを書いて貼り付けます。
文章としては
・そこのガンプラ初心者の君!何を作ろうか迷っていませんか?初心者でも作りやすく、ガンプラファンからの評価も高い。これぞ主役機ガンダム。ガンプラを始めるなら、まずコレ!店長○○の超おススメです。
こう書いてあったら、ガンプラを作り始めようと考えている初心者の心に刺さりませんか。
ほかにも美少女フィギュアなら
・ぱんぱかぱーん!バブみでオギャる提督さん。愛宕の決定版が乳・・・いや入荷しました!とにかく、いろいろとデカイ、そしてかわいい。愛宕フィギュアの決定版。愛宕推しなら迷わずレジへGO!さらって自宅!
なんてどうでしょう。
【POPを書くときの注意点】
POPには、あなたが感じたことをストレートに書きましょう。
良いと思ったら、どこが良いか書きます。サイズが小さいなど、悪いところも隠さずに書くと信頼性があがります。
自分が良いと思っていないのに良いと書いても、お客様にはすぐウソとわかります。嘘はつかないようにしましょう。
文字が汚い。文字が上手ではない。そんなあなた。POPを書くときに大切なのは、心をこめて、落ち着いて、ゆっくり丁寧に書くこと。それさえ守れば、文字の上手下手は関係ありません。
なおPOPの必要性や書き方の書籍はAmazonや楽天ブックスで手に入ります。
【値札について】
値札(ねふだ)とは、値段を書いて商品につけた札のこと。商品名と値段だけを書くところもあります。美少女フィギュア専門店・限定市場では、名刺大の紙で値札とPOPを兼ねています。
値札に買いてあるのは
・メーカー
・商品名(キャラクター名)
・商品の魅力(売り文句)
・価格
です。
なお値札を商品に貼り付けるのであれば
・はがすのが簡単な材質であること
・糊のあとが残らない
・日焼けしないところに貼る
・貼る場所は可能なかぎり統一する
・箱の中の商品を見るのに邪魔にならないところに貼る
ようにしてください。箱も商品なのですから。
また値段も「9.800円」と書くより、「9.800」と書いたほうが売れます。
【キャラクター名をあえてニックネームで書く】
アニメや漫画に登場するキャラクターには、あだ名やニックネーム、二つ名(通り名)があります。
POPや値札にはキャラクター名でなく、わかる人だけがわかるニックネームをつけてもいいでしょう。
たとえば
・肉
・豚足
・あたまのおかしい娘
・自称女神(駄女神)
などなど。
アニメファンには難しい漢字のキャラクター名より、あだ名やニックネームのほうが喜ばれます。
「お、ここの店主はアニメをちゃんと見ているな」と伝わります。
【透明フィルムで商品を包んで並べることについて】
ホコリや汚れが付着しやすい店頭の商品。フィギュアを箱のままOPPやCPPと呼ばれるビニールで包み、店頭に並べているお店をみかけます。
ビニールで箱を包むことで、値札を貼っても直接商品に糊が残らない。指紋がブリスターに付かない。通販にそのまま回せるメリットがあります。
個人的には、透明とはいえビニールで箱の中身が見えにくくなります。商品の良さが伝わりにくくなるのであまり好きではありませんし、オススメしません。