招客招福の法則
【ワクワク系マーケティングとは】
ワクワク系マーケティングとは、小阪裕司(こさかゆうじ)さんが推奨するマーケティング手法です。
主宰するワクワク系マーケティング実践会には、上場企業から個人商店まで会員として参加しています。
ワクワク系マーケティングを実践すれば、売る自分も買うお客様もお互いにワクワクしながら、安売りせずに商品やサービスを売ることができるでしょう。
【招客招福の法則とは】
小阪裕司さんが日経MJ(日経流通新聞)に連載していたコラム「招客招福の法則」を本にまとめたもの。
ワクワク系マーケティング実践会の会員が、自分の店で試して成功した販売方法を事例もふくめて紹介されています。
事例の一部を紹介します。
・ある酒を300本(前年比1600%)売った酒屋。その方法
・他店より7500円高くても「この店で買う」お客様の話
・メニューに数行書き加えただけで注文数が10倍になった料理屋の秘密
・130円と150円のサンマ。不景気で安いほうばかり売れるとなげく魚屋へのアドバイス
・お客様が最強の営業マンになる住宅会社
・カップラーメンの売上げトップになったコンビニのPOP
・安くしたのにお客様が買わない理由
・客を断ることで格式を生んだ高級ホテル
・商品のことはあまり書かれていないのに反応がよいチラシ
・一点集中で安売りせずに前年同月比521%のドラッグストア
・ビールのケース売りが定価で売れる酒屋
などがあります。
【学ぶためにまねる】
商売にかぎりませんが、何かで成功したければ成功している人から学ぶ。真似ることが早道です。
ホビーショップであれば、POPの書き方、商品の陳列法、宣伝方法、SNSの使い方、など。売れている店から学ぶために真似ることは良いことです。
けれど単なる猿真似はしないようにしましょう。真似をすれば何もしないより効果はありますが「どうして売れたのか」「こんな理由で売れたのではないか」と、頭を使う、考えなくてはいけません。
考えることで「POPを書けば売れる」「いまは○○が売れる」などという表面的なものにとらわれなくなります。
【他人の失敗や成功から学ぶ】
本は知識の宝庫。あなたは本を読むことで、自分で経験しなくても「こうしたら失敗する」「こうすれば成功する」という知識を得ることができます。
招客招福の法則の1巻には、88の話が詰まっています。このシリーズは3冊発売されているので、3冊すべて読めば200以上の失敗例、成功例、その理由がわかります。
たった1300円(税別)で他人の失敗や成功を学ぶことができるとしたら、あなたはどうしますか。
【お客様は欲しい物がわからない】
現代は物があふれています。あまっています。どの家にも冷蔵庫、エアコン、テレビがあります。小学生でさえスマートフォンを持っています。
もう昭和とは違うのです。
ホビーは趣味の商品です。食品のようになくては生きていけないものでもありません。けれど、ホビーがあれば生きがいや楽しみが生まれます。心だって潤うでしょう。
お客様は自然に消えていきます。あなたが何もせず、ただ店で誰かがやってくるのを待っていては客数が減るばかり。
あなたがすべきことは
・お客様に忘れられないようにする
・お客様に欲しい物を気づいてもらう
・お客様に買う理由を教えてあげる
ことなのです。
【売れていないのは売っていないだけ】
不景気だから。円安だから。大手が強いから。インターネットのほうが安いから。
売れていない。売る努力をしていない店主ほど、売れない原因を外部環境のせいにします。いいえ、売れないのは誰のせいでもありません。売っていないあなたのせい。
売れている店は売れています。しかも安売りせず、定価で驚くほど売っています。あなたと同じ個人店が・・ですよ。
それでも不景気だから売れないと他人のせいにしますか。
【1円でも安くしなければ売れないという幻想】
お客様は安くしなければ買わない。
安くしなければお客様に悪い。
そんな幻想にとらわれていませんか。確かに同じ商品ならば安いほうが嬉しい。それは本当のこと。
しかし、すべてのお客様が「1円でも安く!」ではありません。定価でも。たとえライバル店より7500円高くても、買ってもらえる店があるのです。
あなたはワクワク系マーケティングを実践することで「安くしなければ売れない」という幻想をブチ壊すことができるでしょう。
【お客様が欲しいのは商品ではない】
テレビの通販番組をみていると「商品を売っていない」ことに気がつきます。
商品を売らずに売れるわけないじゃん。あなたはきっとそう思うでしょう。じつは通販番組が売っているのは商品ではありません。
その商品を手に入れたアナタの姿を想像させています。
洋服であれば、あなたはその服を着て彼や彼女と楽しそうにデートしている自分をイメージしています。資格教材の購入を考えている人も、資格をとって活躍している自分を想像します。
ガンプラなら完成したモビルスーツ。ラジコンならドリフトしているラジコンカーを操作している自分、美少女フィギュアなら棚に飾った姿を妄想します。
【まとめ】
物がない時代では、たいした努力をしなくても物は売れました。平成の世の中には物があふれています。売ることが難しくなっています。
それでも、あきらめずに試行錯誤して生き延びている個人店が全国にあります。
あなたも招客招福の法則をはじめとする小阪先生の著書を読んで、売れるヒントを手に入れてください。